中学区受験算数 文章題対策④|面積図・線分図・表の違いって?算数の文章題で図表を「ただの飾り」にしない方法

算数の文章題で「図を描きなさい」と言われて描いてはみたものの、そこから先の手が止まってしまうことはありませんか?

([第3回:算数の文章題が苦手な子に共通する「4つの失敗パターン」と直し方] では、図を描いても式に急ぎすぎて「ただの飾り」になってしまうパターンについて解説しました。)

【算数・文章題の壁を越える!全6回シリーズ】の第4回となる今回は、文章題を解くための強力な武器となる「面積図・線分図・表」の役割の違いについて解説します。

これらの図表は、どれも情報を整理するための道具ですが、それぞれ「得意なこと」が違います。まずはそれぞれの役割を知り、「何を見えるようにするための図なのか」を意識することから始めましょう。


面積図・線分図・表の違いとは?まずは役割を分けて覚える

文章題が苦手な子に「図を描こう」と言っても、そこで止まってしまうことがあります。理由は、何を見えるようにするための図なのかが分からないまま描こうとしているからです。面積図、線分図、表は、どれも「整理の道具」ですが、向いている役割が違います。

ここを曖昧にすると、図は描いたのに式につながらない、表は作ったのに何を比べればいいか分からない、といった状態になりやすくなります。逆に、それぞれの役割が分かると、文章題はかなり安定します。

大事なのは、最初から完璧に使い分けようとしないことです。まずは、このタイプの問題なら、この道具を第一選択にするという形で覚えると、家庭でも運用しやすくなります。

線分図が向く問題(割合・比・和差・つるかめ系)

線分図は、量の関係を見えるようにする道具です。特に、どちらが多いか少ないか、何倍か、差はいくつか、といった「量の比較」がある問題に向いています。

線分図が使いやすいのは、たとえば次のような問題です。

  • 割合・比の問題。
  • 和差算やつるかめ算のように、2つの量の関係を見る問題。
  • 年齢算のように、差や比の関係が大切な問題。
  • 売買損益や食塩水でも、量の比較が中心なら使いやすい場面があります。

線分図の強みは、「どちらが基準か」「何を比べているか」が見やすいことです。文章題を読んでいて、量と量の関係をつかみたいと感じたら、まず線分図を疑うとよいです。

一方で、途中で条件が大きく変わる問題や、時間の経過によって状態が変化する問題は、線分図だけでは整理しにくいこともあります。その場合は、表の方が向いています。

まとめ/次の一手(ToDo 3つ)

  • 今日:割合や比の問題を1問選び、線分図だけで関係を書いてみる(10分)。
  • 今週:和差算やつるかめ算を2問選び、どちらが多いか少ないかを線分図で整理する(30分)。
  • 今月:「量の比較がある問題は、まず線分図」を第一選択として定着させる。

面積図が向く問題(割合・売買損益・食塩水・比の応用)

面積図は、2つの要素がかけ算でつながる関係を見えるようにするのが得意です。つまり、「横×縦」で表すと整理しやすい問題に向いています。

典型的には、次のような問題です。

  • 割合(もとにする量×割合=比べる量)。
  • 売買損益(定価・原価・売価の関係)。
  • 食塩水(全体量×濃さ=食塩の量)。
  • 比の応用で、かけ算の関係を整理したい問題。

線分図と違って、面積図は「比較」よりも、量がどう組み合わさって別の量になるかを見るのに向いています。たとえば、食塩水の問題で、ただ数字を並べるだけだと混乱しやすい子でも、面積図にすると「全体量」と「濃さ」と「食塩の量」の関係が見えやすくなります。

面積図が苦手な子は、「何を横に置いて、何を縦に置くか」が決まっていないことが多いです。最初は、全体量と割合のかけ算を見る道具として限定して使うと安定します。

まとめ/次の一手(ToDo 3つ)

  • 今日:割合か食塩水の問題を1問選び、面積図で「全体量・割合・答え」を置いてみる(10分)。
  • 今週:売買損益や食塩水の問題を2問選び、面積図で整理してから式を立てる(30分)。
  • 今月:「かけ算の関係を見たい問題は面積図」という判断を身につける。

表が向く問題(速さ・仕事算・条件変化・場合分け)

表は、途中で条件が変わる問題や、複数の情報を並べて比較する問題に向いています。文章題で最も「表が効く」のは、状態の変化を追いたい場面です。

代表例は次のような問題です。

  • 速さ(行きと帰り、途中で休憩、速さが変わる)。
  • 仕事算(作業する人が増える、途中で休む)。
  • 条件変化のある割合や売買損益。
  • 場合分けが必要な問題。

表の強みは、「どのタイミングで何が変わったか」を一目で確認できることです。文章題で「その後」「途中で」「次に」「残りは」などの言葉が出てきたら、表を使うと整理しやすいことが多いです。

また、表は場合分けとも相性が良いです。1通りで考えると崩れやすい問題も、表にすると条件ごとの違いが見えやすくなります。速さや仕事算で止まりやすい子には、特に有効です。

まとめ/次の一手(ToDo 3つ)

  • 今日:速さか仕事算の問題を1問選び、「変わる条件」を表にしてみる(10分)。
  • 今週:「その後」「途中で」などの言葉がある問題を2問選び、必ず表で整理してみる(30分)。
  • 今月:条件変化がある問題では、まず表を疑う習慣をつける。

「何となく描く」と崩れる。第一選択を固定する重要性

文章題で図や表がうまく機能しない子は、「図を描いた方がいいらしい」くらいの感覚で、何となく線分図や表を書いてしまうことがあります。これだと、描いたこと自体が目的になり、式につながりません。

そこで大切なのが、第一選択を固定することです。つまり、「このタイプの問題なら、まずこれで整理する」という形を持っておくことです。

たとえば、家庭では次のように決めてしまうと分かりやすいです。

  • 量の比較が中心なら線分図。
  • 割合やかけ算の関係が中心なら面積図。
  • 条件変化があるなら表。

もちろん、慣れてくると他の表し方でも解けます。ただ、最初から自由に選ばせると、文章題が苦手な子はそこで迷って止まります。まずは、迷わず描き始められる型を持つことが先です。

第一選択が決まると、文章題を見た時の負担が減ります。「何を使うか」で止まらなくなるだけでも、かなり前に進めます。

まとめ/次の一手(ToDo 3つ)

  • 今日:家庭で「量の比較=線分図、かけ算の関係=面積図、条件変化=表」と決める(10分)。
  • 今週:同じタイプの問題を2問ずつ選び、第一選択の道具で整理してみる(30分)。
  • 今月:文章題で迷った時は、まず第一選択で整理する習慣を固定する。

【次回予告】 第5回では、今回学んだ図表の役割をベースに、「実際のテストや問題でどう使い分けるか」というより実践的な判断基準を解説します。

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